【100年の恋も冷める】コーチたるものお口の臭いには特に気をつけよ！

社会人の「バトミントン」クラブに所属していた

私が20代の頃、職種を問わず、誰でも気軽に入れる社会人のスポーツクラブの「バトミントン」クラブに所属し、仕事終わりの趣味として週2回、19時～21時の二時間ほど仲間たちと汗をかきながら楽しい時間を過ごしていました。

スポーツをやるからには、プロではなくても、上達して試合には出て良い結果を出すのも一つの目標でした。

メンバーは20代前半から30代後半くらいの結婚には丁度いい適齢期の独身ばかり男女合わせて30人ほどがいて、元気とパワーに溢れたチームでした。

練習後もそのままのノリで飲みに行ったり、休みの日は一緒に遊んだりと、皆な仲が良く活力にあふれていました。

メンバーの中にはこのクラブで知り合ったのをきっかけで、お付き合いしているカップルが何組かいて、結婚へとゴールインする人もいました。

シャトルを追いかける真剣な目と、身軽な動きでスマッシュを決めたり、キレッキレな動きでコートを動き回る姿は皆カッコよく、おまけに若く、そのような男性の姿に一目で恋に落ちるということはない訳ではありませんでした。

私は男性との出逢いを求めてこのクラブに入ったことは目的ではありませんでしたが、男性に親切され、指導を受けることに悪い気はしませんでした。

このクラブには専用のコーチはおらず、上手な人や経験が豊富な人が自らコーチを買って出て、初心者や未熟な人に指導していました。

私も当然初心者からのスタートで、ラケットの持ち方から一つ一つ丁寧に指導して頂き、少しずつ上達していきました。

そんな中、ある日の練習の時です。

この日私はひそかに心寄せる男性から指導を受けることになりました。

と言うよりこの男性の方からさりげなく近づいてきてアドバイスしてくれることに。

私は声に出さない心の声で「ラッキー、チャンスだ」と心躍り、断る理由などなく、指導とはまた別のことまで期待していました。

私の右側に立ち、身体を寄せながら「ラケットはこう握って体はこう構えて、手首を使うんだよ」

と言ってくれたその直後、彼のお口から普段嗅ぐことのない臭いが漂ってきました。

その臭いが私の鼻孔に伝わったとたん耐えることができず思わず一歩下がってしまいました。

その様子を見た彼は「あっ！臭う？　ごめんごめん、練習前に餃子食べてきたんだ。」と申し訳なさそうに謝ってきました。

ニンニクたっぷりの餃子を食べたお口の臭いは強烈で、フォームの説明を聞こうにも彼の言葉が耳に入らず、自分でも誤魔化せないほど彼の傍から距離を空けてしまいました。

“100年の恋も冷める”というのはこんなことなのかと、自分に正直に反応してしまい、思いを馳せていた乙女心はどこへやらと消えて行ってしましました。

これがきっかけで、彼にはその後の練習で顔を合わせても、全くトキメクことはなく、普通のバトミントン仲間になりました。

恋は実らず、失うものはなかったけれど、バトミントンに限らず色々な分野で指導する立場の人たちは、お口の臭いにはくれぐれも気を付けてくださいな。

大事な生徒や思いを寄せる人を失う可能性も無きにしも非ずですよ。