【たった1人に】タブレットを切らし、嫌な思いをさせてしまった話

スタッフは3人だけ
私は20代前半の頃、結婚式で上映するムービーや招待状・席次表などのペーパーアイテムを扱う会社に勤めていました。
本社は都内でしたが、私は地方にある支店に所属していたのでスタッフは全員で3名しかおりませんでした。
新卒で入社しましたので、社会経験がなく厳しい環境で勤務していました。
休みは月に4日で福利厚生は雇用保険のみ。
いわゆるブラック企業です。
問題なく新人研修が終了
外回りではなく、来店された方や資料請求してもらった方への営業が主な業務でした。
忙しいときは、水分を摂る暇もない程で口臭が気になっていました。
「新人だから勝手な行動が取れないし」と悩む日々です。
新人は、口臭対策のタブレットさえ口にしてはいけないと思っていました。
新人研修を兼ねた出張に行くことになり、勿論タブレットを備えていました。
名古屋で開催されたブライダルのビッグイベントに出店するため、営業として派遣されました。
限られたブースで対応しますので、来場者との距離が非常に近いです。
代表からも「口臭に注意して」と指示がありました。
タブレットがポケットに入っていることを確認し、対応に当たりました。
この出張では口臭トラブルに発展せず、営業も取れましたので満足して所属支店に帰ってきました。
1人退社して2人、そして1人に…
名古屋から戻って暫くした頃、従業員が1名退社することになりました。
残るは、支店長と私の2名です。
人を雇うことはせずに1年ほど経過していました。
そんな時、体調不良で支店長も退社してしまい、私が店を任されることになったのです。
十分な引継ぎも行われなかったため、無人島に1人置いて行かれた気分でした。
タブレットを切らしてしまう
ある日、1組のカップルが遠方から来店されました。
注文する気で来られ、対応を始めました。
タブレットを口に入れ忘れたので、タイミングを見て事務所に戻りました。
しかし、ここで問題発生です。
重要なタブレットが底をついていたのです。
お客さんを残して外に出るわけにはいかないので、取りあえず距離を保つことにしました。
ですが、よりによってこのカップルからの質問が多く、資料を見せながらの説明となり距離が近くなってしまいました。
恐れていたことが起きてしまった
会話が弾んでいて私自身、口臭のことを忘れていた時の事です。
男性の顔が歪み、鼻に手を当てる仕草をされました。
「ヤバい」と思ったのですが時すでに遅し。
男性は、それ以降も鼻から手を外すことはありませんでした。
女性は何も臭わないという表情をされていましたが、臭かっただろうと思います。
この件を教訓に、タブレットを事務所にもストックするようにしました。